週刊ネコ通信

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ビリー・バンバン(菅原進)によるアイマス曲カバーがすごく良い

アイマス曲『薄紅』のビリー・バンバン菅原進によるカバーが9月8日から配信開始されました! ようやく…! と言ったところでしょうか、私はここ一年ほど待ち侘びていたので嬉しい限りです。

 

原曲は小早川紗枝(CV:立花理香)で結構力強い歌唱の曲なのですが、このカバーではグッとBPMを落とし、雰囲気をガラッと変えて哀愁がココロに沁み入る「いいちこ」の世界観に仕上がっています。アレンジとピアノ伴奏は氏の奥さんが手掛けており、ほんとにいい塩梅。

しかし声が良過ぎる。「歳を重ねたからこそ出せる味」とかいう概念は私はあまり好きではないのですが、こういうのを聴いてしまうと年の功というのは確実にあるし、まさに「アイドルの原石探してたらフォークの隕石落ちてきた」案件です。御年73歳の氏の声は衰えないどころか、ロングトーンから細部の歌いまわしに至るまでレジェンドそのものといった素晴らしさで感服するばかりです。

ちなみにこれを聴いたのち急いで20度のいいちこを買って来て飲んでみましたが美味しかったです。キンミヤ原液よりよほど良い。

 

元々は、人力ボカロ製作者の「メカP」が、菅原進の歌声をサンプリングして製作した『薄紅』を、小早川紗枝のお誕生日動画(これはこれで物凄い)として公開したら(2019年10月)、

それが本人に届いてしまい、しかも本人が上記リリースの基となった動画を出してしまったところ(2020年1月)、

やたらネットで評判が良く、このたびめでたくロングバージョンが配信開始(2021年9月)、という流れがあります。本当にいい時代です。このニコニコバージョンは上記配信とちょっとアレンジが違いますが私はこちらの動画版の方が聴き慣れているので好きですね、より無駄がなくて儚い感じがします。

 

菅原氏は他にも多数のアニソンカバー等を公開しています。どれも自身のフィールドに楽曲を大きく引き寄せて解釈を乗せたうえで歌いこなしており、正直これ無料で聴けていいのかな〜というハイレベルなカバーばかりで、一時代を築いた歌手の実力を思い知らされます。以下にリンクを貼りますが、『冒険でしょでしょ』『はなしらべ』『Snow halation』あたりは特に好きです。器が広い……

これを単にアニソンに迎合してるだけ、と見るのはあまりに無粋な物の見方でしょう。フォークの伝説がせっかく手をこちらに伸ばしてくれているのですから。と思っていい機会と捉え、ビリーバンバンのアルバムを買って聴いてみました。正直ド直球のフォークは苦手なところが合ったのですが、聴き方が少しわかった気がします。

ちなみにYouTubeの概要欄を見る限り、菅原進本人がアイマスやアニメに興味があるわけではなく、マネージャーが詳しいみたいです。マネージャー氏とメカP氏に感謝……

2021年7月から毎月配信リリースが続いていて今回の『薄紅』公開が3か月目、となります。今後も期待!