週刊ネコ通信

日記とか備忘録とか。

2020_01_10

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近所の本屋に売っていたのでつい買ってしまった。正確には買ってしまっていた。12月上旬には購入していたがハイパーボリュームがあるので年内は手をつけず正月にちょこちょこ読んでいた。

ECMから出された作品を隈なく網羅した世界初の本らしいですね。こうして一覧で見てみるとんまーーやっぱ凄いよECM。あの盤もこの盤も載ってる嬉しさがある。そしてジャケがどこまでも美しい。

しかしジャケを総覧するとどれもこれもカッコ良いのだが、どれもこれも「静謐さに溢れている」みたいな画一性もある。統一感というよりも狂気的に同じ方向を見させられている不気味さの印象が勝る。レーベルオーナーのアイヒャーの人物像ってよく分からないのだが本当に狂気的な人格なんだと思う。そうでないとこんなデザインディレクションは出来ない。これも一挙に見るから気が付くことですね……

 

内容としては、

・とにかく発表順に作品を総覧できること

・ジャケは全部カラーページ、別途解説ページの構成

・もちろん奏者も出来る限り表記

という点は本当に素晴らしい。特に構成については、ジャケはカラーで余計な情報を目に入れずに堪能でき、解説はじっくり読める(こちらにもモノクロジャケが付いてるのが本当に嬉しい)という、いいとこ取りみたいな感じ。

でも解説ページの文章については作品によってはかなり簡便に留まっており、深めのねっとりとした解説を望む人には物足りないかも。たぬきそばの小盛りみたいな程良さではあるのだが。あと索引がなんか微妙に引きにくさがあった、なんだろ。

ともあれ960ページもあり辞書的に使うのには満足。5,500円分の価値は十分ある。